理窓的トライボネットワーク

このたび,トライボロジーに係る人材交流の活性化を図る一つの方策として,”東京理科大学に縁のある方”をキーワードとした”出会いの場”を設けることにしました.

現在,幸か不幸かトライボロジーに係わっている方であっても,学生時代にはトライボロジーという言葉さえ聞いたことがない人がほとんどなのではないかと思います.社会人となり縁あってトライボロジーに係ることなったものの,周囲にトライボロジー専門家がいない,必要な知見が多岐に渡りどこに相談してよいかわからないなど,情報収集にも苦労するようなことも多いのではないかと思います.

ところで,なぜかトライボロジー関係者には,理科大に縁のある方が多いのをご存じでしょうか?ある起業では,理科大出身者が2番目に多いというようなところもあるようです.
一方で,理科大生の特徴でもある”実力主義&群れない&シャイ”ことも一因してか,人的なつながりは薄いと感じています.せっかく,物理,化学,材料,機械,電気,経営など,様々な幅広い専門をバックグランドに持つ人材が多数おりながら,横断的な交流が進んでいない状況に,”もったいない”感を強く抱いています.

そこで,初めての試みとして,トライボロジー会議の場を活用し,理科大に縁のある人が集まる場を設けてみました.当方の学生15名を含め40名近い方に集まって戴くことが出来ました.また,ご都合により参加が適わなかった方々からのご連絡も頂戴しておりまして,すでに60名近い方の賛同を得ることが出来ました.

もちろん,実力主義を標榜する理科大関係者としては,他大出身者に散見されるような学閥団体を組織化しようとするものではありません.

理窓的トライボネットワーク構想は,トライボロジーに係わる科学・技術の向上と発展を目的に,合理性と透明性の高い人脈つくりに資する場の提供を目指します.

次回は,3月7日にトライボロジーセンター主催(JAST 合同研究会共催)によるシンポジウムを下記のように開催します.
「カーボンニュートラルに向けたTX」
日 時 : 令和6年3月7日(木) 13時から17時
場 所 : 東京理科大学葛飾キャンパス 講義棟305号室 (東京都葛飾区新宿六丁目3番1号)

【主旨】
カーボンニュートラル社会実現に向けては,トライボロジーのさらなる貢献が期待される一方で,
その技術水準の飛躍的向上が求められています.そこで,今後の取り組むべき課題について,
様々な角度から必要となる基盤技術について議論することを目的に,異なるバックグランドを持つ
研究会が集まる場を企画しました.学会などでも分野ごとに組まれたセッションがパラレルで行わ
れるのが普通となった今,トライボロジーという狭い世界の中でも,少し分野違いの話題を聞く機会
が減っているのではないかと思います.今回の合同研究会がお互いの知見を広める場,また,人
的交流の枠を広げる場として役立つことを期待しています.

【スケジュール】
10:30-11:50 東京理科大トライボロジーセンター見学 (希望者)
13:00-13:20 開会のあいさつ 各研究会主査
13:20-17:00 話題提供
13:20-14:10 「粒子法の流体潤滑問題への応用」
宇宙航空研究開発機構 根岸 秀世 氏
14:10-15:00 「Adsorption and Structure of Amine-based Organic Additives at Ironoxide Interfaces」
豊田中央研究所 Patrick Bonnaud 氏
15:00-15:20 休憩
15:20-16:10 「Ni-P-B めっきを施した転がり軸受の回転トルクと寿命」
関東学院大学 堀田 智哉 氏
16:10-17:00 「スラストフォイル気体軸受における新しい表面テクスチャの提案」
東海大学 落合 成行 氏
17:20-19:00 技術交流会 (4,000 円、キャンパス内食堂)
※当日の連絡先は産総研是永(050-3659-1683)まで

登録メンバー

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